私は4ヶ月前に肺気胸になった。そのときのことと、その後、現在のこと。
肺気胸になった当日までは、仕事が忙しく家に帰ると0時をまわってたと思う。それから家に帰ってもいろいろとやることはあったし、なにより眠れなかった。
タバコも酒も普段よりひどかった。
仕事に対しては責任を感じていたし、同時に圧力を感じていたのは確かだ。
世の中が不条理なのは知っていたけど、こうなる前に、その打開策を見出せなかったのは、初めてだし、後悔したのも初めてだ。
そのときは、休日出勤の昼過ぎに起こった。
午前中に山を越え、ほっとしたつかの間だった。
急に左の胸が痛み出した。呼吸をすると痛い。今までに感じたことのない痛みと、不安に駆られた。
はじめは何か痙攣のようなものだろうと様子を見たが、一向に治まらなかった。
妻にそのことを電話で伝えると、
妻:「肺に穴が開いたのでは?」
と言われた。最初、そのことがよく理解できなかった(肺に穴が開いて生きてられるのか?)、
私:「死ぬのか?」
と聞くと、
妻:「大丈夫、死なないわよ」
ホッとしたが、一向に痛みは治まらない。病院へ行く事を決める。
リーダーにそのことを伝えた。彼は一瞬怯えた表情を浮かべたが、最低限のことをやるように指示した。
徹底的瞬間だった。彼の本質がわかった。
その後、最低限やることを終え、病院へと向かった。病院へ着いたのは夕方だった。
最初はいわゆる診察だったが、先生の顔が険しくなる。
そして、精密検査が始まった。
精密検査の結果、肺気胸だとわかった。まだ、穴が小さいので処置は施さず、安静にして自然治癒でいきましょうとのことだった。
その後、リーダーへ肺気胸であることをメールで伝えた。それから、彼の対応が急変したのを今でも新鮮に覚えている。彼の上司がそうしろと言ったのだ。
帰る道中は苦しかった。まだ、寒さが厳しかったので、冷たい空気が肺に突き刺さるように痛かった。
帰ってからも、1歳の息子の対応と夜鳴きで安静どころではなかった。(当時、息子の泣きに耐えられなかった。なぜ泣くのわからない自分が腹立たしかった。妻とも話したがあの頃は何が原因でそうだったのだろうと話したが、会社のストレスを引きずっていたのだと思う。今は、あの頃のようなことはない。)
今、思えば安静とは入院することだった。何もしないことだった。
あまりのつらさに、1日はホテルに泊まった。
4日目、痛みは治まらなかった。正確に言うと、当初の痛みとは違う痛みに変わった。
翌日くらいからだろうか。鈍い痛みに変わった。
良好に向かっているのだろうと、不安を隠しきれずに病院へ向かった。
医師から伝えられたのは、完全な肺気胸だった。
つづく